1、大劍，あかねさす紫剣の朝斬，萬葉集01-0020 額田王。あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖 振る

2、太刀，たまのをの斷刀の斬振，萬葉集07-1280 柿本人麻呂，うちひさす 宮道を行くに 我が裳は破れぬ 玉の緒の 思ひ亂れて 家にあらましを。

3、片手，くれなゐの色扇の薄重，萬葉集04-0683 大伴坂上郎女，言ふ言の 畏き國ぞ 紅の 色にな出でそ 思ひ死ぬとも。

4、雙刀，つるぎたち研刃の切耶，萬葉集04-0604 大伴家持，剣大刀 身に取り添ふと 夢に見つ 何のさがぞも 君に逢はむため。

5、錘，おきつなみ撓鎚の華石，萬葉集02-0222 柿本人麻呂。沖つ波 來寄る荒礒を 敷栲の 枕とまきて 寢せる君かも。

6、笛，なるかみの音鈴の乙鳴，萬葉集11-2513 柿本人麻呂，鳴神の 少しとよみて さし曇り 雨も降らんか 君を留めん。

7、槍，きみがきる笠槍の突刺，萬葉集11-2675 無名君が著る 御笠の山に 居る雲の 立てば継がるる 戀もするかも。

8、銃，さばへなす荒槍の水守，萬葉集05-0897 山上憶良，憂へさまよひ ことことは 死ななと思へど 五月蝿なす 騒く子どもを 打棄てては 死には知らず。

9、斬斧，にはたづみ流斧の彫字，萬葉集02-0178 草壁皇子舍人等，み立たしの 島を見る時 にはたづみ 流るる涙 止めぞかねつる。

10、盾斧，しろたへの衣斧の御集，萬葉集01-0028 持統天皇，春すぎて 夏來にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山。

11、操蟲棍，すがのねの長薙の巴，萬葉集04-0580，あしひきの 山に生ひたる 菅の根の ねもころ見まく 欲しき君かも。

12、弓，なぐるやの遠弓の真弦。

13、輕弩，あまとぶや軽弩の水珠，萬葉集05-0876 山上憶良等，天飛ぶや 鳥にもがもや 都まで 送りまをして 飛び帰るもの。

14、重弩，あしひきの山砲の御車，萬葉集02-0107 大津皇子，あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我れ立ち濡れぬ 山のしづくに。